和紅茶とは?薩摩紅茶とは?日本で生産される国産紅茶について【すすむスクール】14時間目
知覧茶・鹿児島茶・日本茶専門店「すすむ屋茶店」をご愛顧いただき、誠にありがとうございます!
今日も「いまさら聞けない」と思っている日本茶のことを、分かりやすく「簡単」に!お伝えしていきますよ!もちろん、いつものように「お茶初心者大歓迎」です!
今回のテーマは、和紅茶とは?和紅茶って何?和紅茶の特徴は?です。一緒に見ていきましょう!
和紅茶とは?
いつものように、さっそく結論からいきましょう!和紅茶とは、国産紅茶のことです!日本で栽培され、日本で加工された、日本生まれ日本育ちの紅茶です。日本でできた紅茶。そのままなんですね。
え?日本で紅茶って作れるの?って、思いましたか?
はい!作れます!!!!
やはり紅茶っていうと、インドやスリランカやトルコ等を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。日本って、あまり紅茶のイメージないですよね。
もちろん、日本でも紅茶好きな方。沢山いらっしゃいます。ただ、身近なものというというと、やはり日本茶、緑茶、煎茶…という方が多いのではないでしょうか。実はこれ、日本では緑茶のほうがつくられている。ということがあるんですね。
紅茶の作り方は?同じチャノキからできるってホント?
紅茶の茶畑。同じチャノキなので緑色。
紅茶も、緑茶も、(もっと言うとウーロン茶も)みんな同じ木からできている、って聞いたことありませんか?そうなんです。皆、同じ木です。摘採した後の加工方法で紅茶や烏龍茶、緑茶になるんですね。
紅茶やウーロン茶、緑茶の材料となるチャノキ。摘採した後に放置し、茶の葉を完全に発酵させ、その後加工すると紅茶になり、発酵の途中で加工をするとウーロン茶になり、発行する前に加工すると緑茶になるんですね。※酸化という説もあります。
摘採したら、発酵させる。だんだん赤くなって紅茶に。
実は、このチャノキには、「中国種」「アッサム種」等の種類があります。このうち、中国種の方は、日本で栽培されている木です。比較的寒さに強いです。日本の北限では新潟県の村上茶とも言われますが、最近では北海道でも栽培を試みる動きがあるようです。
いっぽうのアッサム種の方は、インドのダージリンや、台湾のセイロンなどで栽培されていて、熱帯に近いような温かいところが得意です。紅茶に向いているのは、こちらのアッサム種と言われています。
日本のチャノキは、繊細な香りとか、複雑な味わいを表現するのに適しているので、緑茶がピッタリ。いっぽう、紅茶っていうのは、繊細というよりも、濃厚で芳醇な香り・味わいのお茶です。なので、アッサム種があっているといわれているんですね。
べにふうき紅茶について。日本でも美味しい紅茶が作れる。
皆さんは「べにふうき」というお茶の品種をご存知ですか?
緑茶の品種としても、かなり知名度の高いお茶なので、聞いたことがある方もいるかもしれませんね。実は、このべにふうき、日本では和紅茶の原料としておなじみの品種でもあるんです。
実はこのべにふうき。アッサム種と中国種(ダージリン系)。その2つを掛け合わせて生まれた品種なんです。
「べにふうき」茶とは、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究
所(元農林水産省野菜・茶業試験場)にて育成され、1993 年に命名、農林登録された品種
です。「べにふうき」茶は、1965 年に、アッサム雑種の紅茶「べにほまれ」を母(種子親)
に、香りの良いダージリン系「枕Cd86」を父(花粉親)に交配されました。このように、
もとは紅茶用として開発されたアッサム種に近い品種であったため、香りがふくよかで渋
味が強いという特長を持っています。
※農研機構資料より抜粋
べにふうきは、美味しい紅茶の為に産まれてきた日本人にあった紅茶と言っても過言ではない。まさに、科学技術の結晶ですね!日本では、べにふうきをつかって紅茶を作ることにより、今までの和紅茶よりも、更に美味しい和紅茶が作れるようになったんです。
和紅茶と薩摩・鹿児島県の関係
国産紅茶は、日本生まれという意味を込めて「和紅茶」と呼ばれたり、地元産という意味で「地紅茶」などと呼ばれるようになりました。海外で作られる紅茶と違うのは、ナチュラルでやわらかい風味を感じられることです。渋味が少なく、マイルドな味わいなので、お子様でも飲みやすいのが特徴です。日本で育てられたお茶らしく、繊細な香りがするのもポイントですね。日本の気候がそうさせているんだと思います。
中でも、鹿児島県で作られた和紅茶は「薩摩紅茶(さつまこうちゃ)」と呼ばれることがあります。これには深~いワケがあるんです!鹿児島県は、明治に入るまで「薩摩(さつま)」と呼ばれていました。つまり薩摩とは鹿児島のこと。サツマイモとは薩摩で作られるイモ、つまり鹿児島で作られるイモということです!
同様に薩摩紅茶とは、薩摩、つまり鹿児島で作られる紅茶のことを言います。明治時代、鹿児島県は紅茶の生産が盛んで、昭和期の後半まで続いていました。というのも、温かい地方ということで、アッサム種のチャノキを育てる実験をしていたんです!実験がみごと実を結び、数々の品種改良をくわえ、先ほど紹介したべにふうきが誕生したのも、ここ鹿児島!しかし残念ながら、海外産の紅茶の進出で、和紅茶・薩摩紅茶は衰退しきました。
ところが近年になって、また和紅茶が注目されはじめています。地産地消の動きや、国内産ということの安心感、薩摩紅茶のブランド力などがジワジワと燃え上がり、この動きは全国へ広まりつつあります。もしお出かけ先で地紅茶・和紅茶を見つけたら、ぜひお試しくださいね!
ところで、和紅茶は体にもいいってことで、和紅茶の効果効能もお伝えしなければなりません!
和紅茶の効果効能について
日本に住んでいる皆さんは、緑茶が体にいいってことは耳にタコができるほど聞いていらっしゃると思うんですが、では紅茶はどうでしょうか?緑茶と原料が一緒なんだから、紅茶も体にいいに決まってる、と思いませんか?
その通りです!!!(笑)
まず緑茶といえば「カテキン」、よく聞きますね。紅茶になると「タンニン」と言われることが多くなります。呼び方は変わっても、同じものです。「紅茶カテキン」「紅茶ポリフェノール」なんて呼ばれることもありますね。
このタンニン(カテキン)は、抗酸化作用が強いので、アンチエイジング効果があります!ほかにもガン予防、老化防止、風邪予防、抗菌、解毒、成人病予防、免疫力アップ、抵抗力アップ、脂肪吸収を抑える作用など、沢山の効果効能!健康に良すぎるくらいです!
更に、紅茶の免疫力は、特にインフルエンザや新型コロナウイルスにも効果が期待されていまして、スーパーフードと言っても過言ではありませんね!
続いて、カフェインですね。目が覚めたり、集中力がアップしたりします。紅茶のカフェインは、緑茶よりは多く、コーヒーよりは少ないです。また、紅茶にふくまれるタンニンと結合するので、ゆっくりと穏やかに作用します。
甘味・うま味成分のテアニンは、神経保護作用やリラックス作用があります。このほか、ビタミンA、B、Eがふくまれます。中でもビタミンBは、緑茶よりも紅茶に多く溶け出すことが分かっています。ビタミンBは、あらゆる栄養素の代謝をうながし、効果を高めることができます。
さらに消臭作用があるので、口臭の予防・改善にも役立ちます。紅茶を飲み終わった後のお茶殻を、玄関やトイレ、冷蔵庫の消臭剤として使うこともできますね!
すすむ屋茶店の和紅茶「薩摩紅茶」
もちろん!すすむ屋でも和紅茶を取り扱っております!すすむ屋茶店の和紅茶は、鹿児島産べにふうき100%の薩摩紅茶です!
和紅茶らしい、そして薩摩紅茶らしい、まろやかな味わいをお楽しみください!すすむ屋茶店の薩摩紅茶はこちらです。薩摩紅茶のティーバッグはこちらです。
今回のすすむスクールはいかがだったでしょうか?和紅茶とは、日本でつくった紅茶ってそのままなんですよね。(笑)。次回もまたお楽しみに!
最後までご一読くださりありがとうございました!
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